ポールスターピラティスインストラクター資格完全ガイド|特徴・費用・卒業後の活躍まで解説

ピラティスインストラクターを目指す方にとって、「どの資格を取るか」は大きな決断です。
なかでも世界的に評価が高いのが ポールスターピラティス。医学的根拠に基づき、解剖学やリハビリの知識を土台とした教育メソッドは、初心者から医療従事者・トレーナーまで幅広く支持されています。

この記事では、ポールスターピラティス養成コースの特徴・費用・学習内容・卒業後の活躍の場までを整理しました。
「インストラクターを目指したいけど、まずは全体像を知りたい」という方に向けて、わかりやすく解説します。

Exercise on Trapeze table
Exercise on Trapeze Table

ポールスターピラティスとは?

ポールスターピラティスは、理学療法士であるブレント・アンダーソン博士によって創設された、リハビリ・医療分野にも強いピラティス教育団体です。世界50か国以上で展開されており、ピラティス教育の“スタンダード”として広く知られています。

ポールスターピラティスの魅力

  • 医学的根拠に基づいたカリキュラム
  • 解剖学や運動学を基礎にしたアプローチ
  • 国際的に認知された資格(PMA認定)

ポールスターピラティスの教育はしっかりとした医学的根拠に基づき構成されており、解剖学や運動学の知識も併せてエクササイズを学んでいくため、自分の理解が明確になるだけでなく、クライアントの動きを良くするために何をすればよいのか、考える土台が身につきます

また、ポールスターピラティスでは個別性に重きを置いているため、パーソナル指導でもグループ指導でも、決まった流れを提供するのではなく、セッションやクラスの目的に沿った内容を自分で組み立てることができるようにプログラミングの学習をしっかりと行います。

いずれのコースでもエクササイズのやり方や指導手順を学ぶだけでなく、どのように提供すればクライアントがやりやすくなるのかその方に適した提供方法(モディフィケーション)を考えます。
苦手なエクササイズがある場合、ボールやタオルを用いたり、足のポジションを少しだけ変えてバランスを取りやすくしたりなど、やりやすい方法を提案します。

ポールスターピラティスでは、クライアントの動きを引き出すためにタクタイルと呼ばれる身体に触れることを通した指導方法も大切にしています。エクササイズを行う際に口頭でキューを出すだけでなく、タクタイルを行うことで動きの方向性や適切なポジションが分かりやすくなり、動きの質が良くなります

まだ体験していない方は、ぜひ一度お近くのポールスターピラティス認定員のクラスやセッションに参加して実感してみてくださいね。

コースの種類と特徴

ポールスターピラティスには、目的やレベルに合わせて入門コースや複数の認定コースがあります。
※コース受講料は2025年現在のものです。

Gatewayコース

  • 受講対象:ピラティスをより深めたいピラティス愛好者、ピラティスインストラクターを目指している方
  • 入門コース、単発申し込み可能
  • コースは3種類:Gatewayマット、Gatewayリフォーマー、Gatewayイクイップメントコース
  • 2日間でピラティスの基礎を学べる、指導体験もあり
  • 受講料は 約9万円

マットコース

  • 受講対象:グループ指導の基礎と応用を学びたい方、パーソナルトレーニングでマットピラティスを活用したい方、マットピラティスの理解を深めたい方
  • すべてマットのエクササイズ、アドバンスレベルは難度が高くチャレンジングな逆位のエクササイズも多い
  • 養成コースは3か月間
  • 受講料は 約30万円
マットコース風景
マットコース風景

リフォーマーコース

  • 受講対象:リフォーマーを用いたグループレッスンやパーソナルトレーニングの指導を担当したい方、マットエクササイズを別の視点でさらに理解を深めたい方
  • すべてリフォーマーのエクササイズ、リフォーマーのスプリングがあることでより動きが促され、幅広い難度の設定が可能
  • リフォーマーグループクラス指導で必要な安全面の管理もしっかり学ぶ
  • 養成コースは3か月間
  • 受講料は 約36万円
リフォーマーコース風景
リフォーマーコース風景

コンプリヘンシブコース

  • 受講対象:マット+6種類のすべてのピラティス機器を用いたパーソナルトレーニング指導を目指す方
    認定フィットネスインストラクター、認定トレーナー、バレエやダンスなどのインストラクター、医療従事者など(理学療法士、作業療法士、医師、看護師、柔道整復師など)
  • スタジオコースとリハビリテーションコースの2種類がある、実技部分は両コース合同で学ぶ
  • 受講条件:25時間以上のピラティス受講経験
  • 養成コースは6か月間
  • 受講料は 約77万円
  • コンプリヘンシブコース合格者にはPilates Method Alliance(PMA)の認定試験の受験資格が付与
Comprehensiveコース風景
コンプリヘンシブコース風景

受講条件と対象者について

コンプリヘンシブコースはすべてのマシンを扱い、習得するエクササイズ数が多いことから、受講前に25時間以上のピラティス経験があることが推奨されています。いずれのコースもその他に受講条件は特になく、未経験の方からすでにインストラクターとして仕事をされている方、また医療分野で仕事をされている方など多岐に渡るバックグラウンドの方が受講しています。受講生は10代後半~60代くらいまで、幅広い年齢層の方が受講されています。

「今のレベルで受講しても大丈夫かな?」と不安な方も、ぜひお気軽に説明会にご参加ください。

資格取得の流れ

いずれのコースもまずはGatewayコースから受講が始まります。ポールスターの養成コースは解剖学や運動学が初めての方でも理解できるように、楽しく学びやすい雰囲気が魅力です。初心者やピラティス愛好者の方はもちろん、医療従事者やすでに他団体の資格を持つ方が現場で遭遇する「こんな時どうする?」を解決するために受講するケースも多いです。以下は資格取得の流れです。

① Gatewayコースを受講
初心者向けの入門コースから始め、ピラティスの基本的な理論や実技を学びます。
Chest lift
② 認定コースを受講
<マット、リフォーマー、コンプリヘンシブコース>
身体の動きや生理学、解剖学的な視点から実技と理論を学びます。フィットネス指導におけるエクササイズの知識やリハビリに活用できる手法を学ぶことができ、フィットネス分野でも、医療分野でも対応できる基盤を築きます。

養成コースは基本的に月1回の土日2日間、東京と大阪で開催されます。仕事や体調不良などで参加できない日がある場合は、欠席分の補講受講や次回開催時に単発受講をするなどの調整も可能です。開催スケジュールは各コース詳細ページをご参照ください。
Supine Arm Series, Reformer
③ 認定試験の準備
試験当日までに自分のペースで実技と座学の学習を進めます。すべてのエクササイズ種目を正確に行えるか(デモンストレーション)、また指導できるか(ティーチング)のチェックを受けます。チェックはメンターと呼ばれる教育チームが行います。
座学の勉強はコース後はテキストとオンライン教材を中心に学習を進め、試験前には公式の試験対策セミナーの開催もあります。
Stretching on floor
④認定試験の受験
筆記と実技試験を受け、合格するとポールスターピラティスインストラクターとしての資格が得られます。
ポールスターピラティスファビコン

資格取得を目指さない方は認定コースを受講して終了になります。その場合は認定員ではなく「コース修了生」となります。受講後にポールスターピラティスの「認定インストラクター」として活動する場合は資格取得が必要です。

資格取得にかかる期間と費用

資格取得を目指す方は、コース受講をしてから受験までに実技練習やセッション、グループクラス受講などの課題に取り組みます。この過程を通してインストラクターとしての即戦力をしっかり身に付けます。

コース名養成コース期間資格取得にかかる期間(養成コース期間含む)
マットコース3ヶ月約6ヶ月〜1年
リフォーマーコース3ヶ月約6ヶ月〜1年
コンプリヘンシブコース6ヶ月 約1年〜1年半

資格取得には受験料受験に向けたセッション受講などが必要となり、コースによって幅はありますが、コース受講料以外に約20万円前後かかることもあります。習得するエクササイズ数の多いコンプリヘンシブコースは受験料などを含めるとコース受講料を含めたトータルで110万円前後になることも。インストラクターとしての土台を作る大切な学習過程ですが、これらの課題には時間と追加費用がかかるため、受講を検討する際は必ず把握しておきたいポイントです。

認定試験は基本的に年2回開催され、ご自分のタイミングで受験時期を決めることが可能です。養成コース受講後から1年の間に受験をすることが推奨されています。

資格試験に向けた学習プロセスについて、さらに詳しくまた後日お伝えします。

費用を抑えるには?

ポールスターピラティスの養成コースは決して安くはありませんが、割引制度をうまく活用すれば負担を軽減できます。認定コースを早めに申し込めば最大15%OFFに!お得な制度をぜひ活用しましょう。

また、条件によっては助成金・給付金を活用できる場合もあります。まずは現在のお勤め先で申請対象になるかの相談が必要ですが、事前にチェックしておくと安心です。

卒業後の進路と活躍

ポールスターピラティス資格は、フィットネス業界や医療業界で高い認知度を誇ります。また国際的に認められていることから海外でのキャリアも広がります。ポールスターピラティスでは直接的な「就職サポート」は行っていませんが、卒業生はさまざまな形で活躍しています。

  • 自分でオーディションを受けてスタジオで指導
  • 養成コースで出会ったつながりを通じて仕事を紹介される
  • 自らスタジオを開業
  • 医療やトレーニング現場に知識を活かす

卒業後の学びの機会

ポールスターピラティスは1つのコースを卒業後、さらにピラティスの学びを深めたいと、他コースの受講も続けてされる方が多いのも特徴です。セカンドコース、サードコース受講割引もありますので、ご自分のキャリアの幅を広げる機会にぜひご活用ください。

また同じコースを再受講することも可能です。リテイク受講では単発モジュールを半額で受講することができ、現場の経験をしてから改めて基礎を学ぶことで多くの気づきや発見があり、とても好評です。

ポールスターピラティスでは年に数回公式のワークショップやカンファレンスを行っており、海外のポールスターエデュケーターから最新の知識を直接学ぶことができます。海外で活躍中のピラティス指導者とのネットワークができるのはポールスターピラティスの大きな強みです。

まとめ

  • ポールスターピラティスは 医学的根拠に基づく世界的な教育団体
  • Gateway〜コンプリヘンシブコースまで段階的に学べる
  • 費用は数万円〜100万円超、試験受験料や課題に伴う費用もある
  • 卒業後の道はスタジオ勤務・独立・既存の仕事への応用など多様


ポールスターピラティスは、初心者から医療従事者・トレーナーまで幅広く学べる国際的な資格です。
確かな知識と実践力を身につけながら、あたたかい雰囲気の中で仲間と共に成長できる環境を自信を持っておすすめします。

Polestar集合写真

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